【雑記】うつ病九段 プロ棋士が将棋をなくした一年間を読んで
先崎九段が去年8月ころから休場されており、その原因がこれだったとは、と本屋で見かけてすぐに手に取った本になります。
うつ病になってから、回復期末期までの手記になります。
軽妙な話術というか、そういう先崎九段らしい文体というより、本当にうつ病になってから、どのような生活をしてきたかがつづられており、非常に引き込まれますね。
そこに将棋棋士先崎九段がどう立ち向かいどのように克服していったのかが記されています。とくに、
そんなこんなで打ちひしがれているときに、あっとなった瞬間を忘れることはないだろう。
将棋が弱くなるのだー。
中略
考えられなかった。それだけは絶対に許せなかった。
というくだりと、そこからのうつと将棋とのかかわりは先崎九段の成り立ちというかが垣間見えるところだと思う。
そしてそこから読み進めていくと、なぜ先崎九段は将棋棋士なのか、というのも見えてくるような気がします。
先崎九段の本はどの本もお勧めですが、これも当然お勧めです。
そして先崎九段、復帰おめでとうございます。